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アラサー新婚OLの記録

結婚生活、試行錯誤中。

別宅宿泊、3回目

3回目の別宅宿泊は、夫からの申し出によるものだった。抱えている案件で忙しい時期に加え、年度末というのも相俟って、とにかく忙しいようであった。前日の朝、「気分が落ち込んでいる」と言っていたのが引っかかっていたが、その私の嫌な予感は的中したのである。
「明日はむこうに泊まるね」。前日の夜にお風呂で夫は言った。やっぱりな、と私は思った。帰ってくるなり、ドアを締め切って自室に篭もっていたのもあり、なんか様子が違うなとは感じていた。私は「そうすれば? どっちでもいいよ」と言った。行き帰りの電車移動すら疲れるとは、単なるワガママ・大げさとしか思えなかったが、それを言ったら夫は反発するに決まっている。夫からすれば「これは仕方のない事態」であるからだ。去年の私だったら、間違いなく夫に突っかかっていたところである。しかしここで突っかかってもいいことがないのだ。夫が言い出したことはやらせないと、最終的にこちら側の責任になる。夫の嫌なところといえば嫌なところだ。「そんなに疲れているなら、早くお風呂上がって寝たほうがいいよ」。
寝る前に、私の様子を樹にする夫は、「何か言いたいことありそうだね? どうしたの?」、「悲しませてしまったんだね、ごめんよ。寂しいんだね」などと声をかけてきた。一時期、いろいろ揉めに揉めていたときは、こうして夫から私を気にかける行動はほとんどみられなかったので、夫のこの行動に私は私への不満や疑問があるのではなさそうであると感じた。夫は、「悲しいけど、俺はまだ仕事に慣れていないみたいなんだ。仕事のことでいっぱいいっぱいで余裕がないんだ。今日も俺いらいらしていなかった? 疲れている姿を見せたくもないんだ」と言う。夫がイライラしているのは感じていたから、やっぱりそうだったんだ、と思った。
夫は自分の仕事に自信を持っているし、プライドも持っている。褒められると嬉しそうに、得意げにしている。「俺がいないと回らないんだ」「俺に任せたがるんだ」などと、こちらが面食らうようなことも言う。なんて自信満々、自信過剰なんだろう、と私も思うことがあるが、徐々に気づいてきたのは、実は自信がない部分もあるということ。もっと言えば、自信がない部分を、ありあまる自信でカバーしようとしている、ということかもしれない。弱い部分を守ろうとしているのではないかと思うのである。なので、夫が「仕事に慣れていない」という弱気な発言をする場合というのは、結構本当にいっぱいいっぱいなのだろう。
私は心が疲れると、誰かと話したい、誰かと居たいと思う。けれど夫はそうではない。ひとりでいたいと思うようなのだ。男性というのは、比較的そういうものらしいが。
夫はさらに、「ここに居るのは楽しいし、休むならここがいいよ。でも今は仕事で余裕がないから、明日はむこうにしたほうがいいと思うんだ」と続けた。私は「来週も再来週も出張で平日家にいないのに」と言った。夫は、「ああそうか、それは考えてなかったよ。寂しいんだね」と言っていた。「平日5日間私がいなかったら、いたほうがいいなって思わない?」。「そうだね、いたほうがいいって思うね」。

そうして昨日は夫の3回目の別宅宿泊となった。夜にはおやすみというだけの1分程度の電話がかかってきた。23時、夕食を食べているところと言っていた。こんな遅くに……遅くまで働いていたのか、帰ってきて仮眠をとっていたのか。「声が聴きたかったんでしょ?」という問には、「それはそうだよ」と優しい声で返してくれた。
今日は夫が帰ってくるが、仕事は一段落しただろうか。疲れをねぎらってあげようと思うが、様子に注意は必要そうだ。