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アラサー新婚OLの記録

結婚生活、試行錯誤中。

今日の夫/結婚式場正式キャンセルの書面にサインをした

日記

同棲中の夫は平均的に機嫌が良かった。また、同棲中は「本当に楽しかった」と言う。そんな同棲当時、夫はこんなことを言っていたのだ。「帰って美味しいごはんがあるっていいよね。それだけで帰るのが楽しみになるもんね」。
恋人に戻ってからと言うもの、私は夫が帰る前にあらかじめ夕飯のメニューを伝えることにした。今まではあえて言わなかったのだ。予告した内容と変わるかもしれないからである。でも、私との生活の中に楽しみを見つけようと前向きに頑張ろうとしている夫のため、私は夫が会社から家に帰るのに少しでも楽しい気持ちでいられるようにと、具体的にメニューを伝えることにしたのだ。
「今晩はビーフシチューだよ」とラインすると、会社を出た夫から「ありがとう」と返信があった。
昨日は「ありがとう」に加えてスタンプがあったが、今日はない。たったこれだけのことでも、「前向きに頑張る気持ちが萎えてしまったのでは」と不安になった。

私が夫より先に家に着くのはいつものことである。大体1時間半ほど早く着く。ポストを確認したら、届く予定だった、結婚式場からの郵便物があった。
すでにキャンセルはできているものの、新郎・新婦それぞれのサインが必要らしい。書面にサインをして式場へ戻す必要があるらしい。
ちょっと前の私だったらどう思うだろう。キャンセルを念押しされるこの作業を、悲しいものとして受け止めていた気がする。ポストにこの封筒が入っている光景を見ただけで、涙が滲むような気持ちになっていたのではないだろうか。
でも、今の私の感覚としてはこうだ。夫と私、二人が苦しむ種。だから、これを処理することは、二人にとって必要で、よいことなのだ。

夕食の支度ができた頃に帰ってきた夫は、いつもながら仕事の疲れはあるようだったが、テレビを見て笑ったり、今日あったことを話してくれたり、やはり「夫婦」だった頃とくらべて明るくなった。私は、式がなくなっても、この方がいい。
夫が夕食を食べているあいだ、手の空いている私から書面にサインをした。夫も食事のあとにサインをし、キッチンで洗い物をする私の後ろからぴたりと寄り添って、「サインありがとう」と言ってくれた。私と夫は顔をくっつけた。
こんな風に夫から触れてくれることは、本当に、本当に久しぶりなのである。こういうコミュニケーションをまた夫がとってくれるようになったことが、私にとってどんなに嬉しいか。
私は夫に、「彼氏彼女としてゆっくりいこう。これで少し前に進めたね」と言った。
すぐそのあとで、「前に進めた」という言葉が夫にとってプレッシャーになってしまうのではないかと不安になり、ソファに転がる夫のそばへ行って、こう言い直した。「前に進むっていっていうか、ゆっくりいこうね。あなたのペースでいこうね。焦らなくていいからね」。

夜眠るときも、とりとめもない話をした。
私は途中で眠くなっていて、でも夫は話を続けていたし、私に意見を求めたりもした。私は、目を閉じたままで反応しながら、こういう感覚が久しぶりだと思った。嬉しかった。

ゆっくり、着実に、夫との関係を深めていきたい。